地球が人間の住めなくなる星になりつつある時代。
人々は宇宙へ旅立つ夢を捨て、地球の起こす砂嵐や干ばつと格闘しながら地上で農作物を育てていた。
元宇宙飛行士のクーパーとその家族も、農業で細々と暮らす生活を送っていたが、娘のマーフの部屋に出る「幽霊」が、クーパーを宇宙へ旅立たせ、そして人類の運命を変えることとなる。
壮大な宇宙と壮大な音楽。
この2つがぴったり合わさると、本当に気分が高揚しちゃいますよね。
「インターステラー」は更に「時間」を加えた四次元以上の理論がテーマになるので、「ブラックホールの中は何があるのかなー?」「理論上ではワームホールでワープできるんだー(ワクワク)」などと、宇宙の本を読んで心躍らせるタイプの人達にはたまらない映画だと思います。
馬鹿だけど宇宙の本が大好きな私も、最初から最後までワクワクしっぱなしでした。
この映画、内容もさりながら、音楽と盛り上がる場面のシンクロが半端ないんですよね。
音楽の盛り上がる部分が先を知りたくなる場面と一致してて、ストーリーに緩急をつける要素にもなってるんです。
だから、3時間近くというタイタニック並に長い映画でも、苦も無く一気に観れちゃいました。
ただ、気になったのが主人公の息子の存在。
ストーリー的にも主人公の心情的にも、ラストでは娘のみがフォーカスされ、息子に触れられることが全くなかったのがなんだかな~という感じ。
父と息子の関係はそんなもんだ、と言われればそれまでですが、ほんのちょっとだけでも息子のその後に触れてくれれば、もやもや感じずに済んだんだけどなあ。
でも、そんな不満を「ちっぽけなものだ」と思わせる(錯覚させる?)ほど、この映画のスケールは大きいし、宇宙と重力、そして多次元の表現が美しいです。
小難しいテーマを扱ってますが、何も考えずともハラハラ、ドキドキできるエンターテイメントな仕上がりにもなっているので、娯楽映画としても楽しめると思います。
大きな舞台から娘の小さな部屋で謎が帰結するのは、本当に感動的です。
しかし…。
この映画をDVDで観たことに心底後悔。
再上映してくれないかな~。