今日は、前回の感想で書き忘れた部分をちょろっと書きなぐり。
追記しようかと思ったけど、新記事として書きます。
今回の観賞で、実は他にも気付いたことがあります。
それは、エイドリアンの極度な引っ込み思案の理由がちゃんと描かれていたこと。
今さら気付いたの?と言われそうですが、私にとっては目から鱗でした。
作中、ポーリーが荒れ狂う場面がありますが、その時エイドリアンに対して
「今まで(エイドリアンの)面倒をみてやったのにこの恩知らず!もっと俺に尽くせよ」と言います。(うろ覚え)
その台詞に激怒したエイドリアンは
「恩知らず?今まで兄さんの食事や洗濯をしてあげてたのに何の恩があるというの?兄さんが私をみじめにしたのよ!私は負け犬じゃない!」と言い返します。
このやり取りを見てハッとさせられたんです。
エイドリアンが内気だったのは、長年に渡ってポーリーに見下され、束縛され続けたせいだったんだと。
昔から「お前は不器量で駄目な妹だ」とポーリーに言われ続けていたから、彼女は自信喪失して独立心を挫かれ、身動きが取れなくなっていたんだな、と。
だからエイドリアンは、兄との共依存関係から抜け出す為に家を出て、ロッキーと同棲を始めたんですね。
それを踏まえて考えると、エイドリアンにとってのロッキーは、言葉の呪縛で雁字搦めにされて動けなかった自分を救い出してくれた、まさに白馬の王子様な男性だったんだろうと思います。
ポーリーとエイドリアンも、これがキッカケで兄妹としてあるべき関係に構築しなおすことができたんでしょうね。
ヘタな少女漫画より恋愛としがらみをしっかり描いてるのが凄いです。
シルベスター・スタローンって、本当に人の心の機敏を描くのが上手いですね。
脚本家としても優れてる人なんだなと思った、再観賞の感想でした。
時を置いて再観賞したら、また新たな発見がありそう。映画って奥が深い。