ドラゴン育成が楽しいシミュレーションRPGで、初心者にも易しい作りになっており、サクサクと進めることができる快適なゲーム。
なんですが、その反面、ストーリーは非常に不愉快な作りになっています。
主人公のビュウがヒロインであるヨヨ姫に振られるだけならまだしも、ヨヨと敵側の将軍パルパレオスとの愛の再会のセッティングまでさせられるってどういうこと?
しかもその後もあてつけの如くビュウの前でいちゃつくわ、振っておきながら最後の最後までビュウに縋ろうとするわ、あまりにも我儘で自己中なヨヨに同性の私でも殺意を覚えました。
あ、でもそんなヨヨですが、良い台詞はたくさんあるんですよ。
大人になることの哀しさや、子供の頃の初恋とは違う本当の恋に目覚め、初恋の君のビュウを思い出の1ページとして語るところは、共感できますし。
ただ、どれも「 お前が言うな! 」という気持ちにさせられるんですが。
だってね。このお姫様、ビュウに二人の思い出話や諭すような恋愛論をかます時って、何故か第三者がいる時なのですよ。
横にパルパレオス、周りに仲間がいる時に限って。
素晴らしいほどにTPOというものを外しまくってます、彼女。
パルパレオスも常識人ぶるならさー、恋人の躾はちゃんとしようよ。
ヨヨの取ってる態度や言動って、明らかにビュウの傷を抉るものばかりじゃないですか。
まずは相手への配慮というのを徹底的に叩き込んで下さい。
お願いします。
あのヒロインのキャラクター造形は絶対狙ってやったんだろうな、プレイヤーの反感を買うことを。
でもヨヨって戦闘の時には欠かせないほど一番役に立つし、なんと言っても彼女のテーマ曲、バハラグ音楽の中で一番好きなんだよな~。あー、腹立たしいっ(笑)
他にも、登場人物のほとんどがひねくれてるというか、生々しい嫌~な人間関係を見せつけてくれたりします。
日常に退屈してて、ちょっと刺激が欲しいなーと思ってる人ならうってつけだと思いますが、疲れてたり落ち込んでたりする人には注意なゲームです。
ゲームとしては面白かったけど、個人的にはもう二度とやりたいとは思いません。