こつぶがゴロゴロ。

主にネタばれ感想を呟いてます。

「コブラ会」のちょっとだけ感想


 気が付いたら、最後の更新から一か月以上が経っていた。

 

 ということで、先月視聴した「コブラ会」についてちょこっと感想を。

コブラ会」とは、「ベスト・キッド」の約30年後を描いた連続ドラマであり、かつて主人公のダニエル&ミヤギさんが戦った悪の空手道場の名前でもあります。
 そしてタイトルが示唆するように、今回の主人公はミヤギ流(剛柔流らしい)のダニエルではなく、かつてダニエルをイジメてたコブラ会の門下生ジョニーであり、社会的に落ちぶれた自分の人生再起と、隣に引っ越してきた心優しいイジメられっ子の少年のため、再びコブラ会を復活させるという物語であります。

元主人公のダニエルも、ジョニーと同じぐらいの頻度で出てくるのですが、今回は社会的成功者(自動車ディーラーの社長)の立場であり、何かと勝者の余裕を見せる描写がある為、彼よりジョニーを応援したくなるような流れとなっています。
 ただ話が進むにつれ、ダニエルの方も高校時代のジョニーに植え付けられたトラウマをまだ克服できてないことが判明するし、また、かつてミヤギさんの言った「空手も人生もバランスが大事」という言葉をもとに、物語がミヤギ流とコブラ会の共存、ダニエルとジョニーの和解を最終ゴールとしているような意図が感じられる為、ベスト・キッド好きも納得できるのではないかと思います。

 
 …と偉そうに言ってる私ですが、実は「ベスト・キッド」って、幼い頃にテレビで1や2を視聴したっきりで、あんまりダニエルやジョニーには思い入れの無い(というか忘れてる)状態だったんです。
 
そんな私が「コブラ会」を視聴した感想ですが…
第一シーズンの途中までは面白いんだけど、ミゲル以外の少年少女までフォーカスされ始めてから微妙になっちゃいました。

 元々ベスト・キッドって、ダニエルとミヤギさんに焦点を当てた話だと記憶してるんですが、この「コブラ会」だと途中まではジョニーとミゲルがその役割を担い、元祖と同じ構成となっていたものの、ロビー、サム、ホークなどの高校生組が詳しく描写されるようになると、主人公ジョニーに割く描写の配分が、他の登場人物とあまり変わらなくなっていって…。

構成が群集劇に近い形へと変化した為、自分の中で「ベスト・キッド」の続編という認識が、段々薄れていくのを感じました。

 とはいうものの、第2シーズンのラストのスクール大乱闘は(作風に合ってるかは別として)盛り上がるし、ミゲルの●●●で終わったのはズルイけど、続きがとても気になってしまう。

なので3シーズンも結構楽しみです。

♦追記。

肝心なことを書き忘れてた。

コブラ会」の一番いい所って、「ベスト・キッド」の俳優達が同じ役で続投して、当時の俳優が主人公達である所だと思うんですよね。

21世紀に入ってから映画のリバイバルが活発だけど、なんていうか、前作と同じ主人公でも演じる俳優が違ってたり、新キャラの主人公にちょっと絡んでくる隠居的な存在だったりとか、ファンがいまいちノリ切れない微妙な配役、設定だったのが多かった気がします。

勿論、当時の俳優が亡くなってたり、オファーを断られたとかで、色々な理由があって同じ俳優をキャスティングできないって事情もあるんだろうけど。

ファンの1番の理想って、やっぱり当時の俳優達が同じ役を演じて原作のテイストを完全再現することだから、今回の「コブラ会」がかつて「ベスト・キッド」を観た人達に評判が良いのは当然であり。

また、大ヒットした原作のテイストを再現してるわけだし、新規ファンが増えるのも確実だと思います。

やっぱりね、映画でもなんでも原作ありきの作品って、製作スタッフが原作を愛してるのか、リスペクトしてるかは見るとすぐに分かりますよね。

作品の大事なツボを的確に押さえていて、変えるべき所とそうでない所の見極めができてる。

コブラ会」は原作のテイストをそっくり再現しつつ、新しい世代の価値観を上手く組み込み、新旧交代をスムーズに行えている、理想のリバイバルだと思います。

 

そういえば、シーズン3でアリが登場しそうな雰囲気だったけど、彼女もエリザベス・シューが演じるんだろうか。

今はそこそこ人気ハリウッド俳優もドラマに出るのは珍しくないので、ありえなさそうでありえそうだけど。