こつぶがゴロゴロ。

主にネタばれ感想を呟いてます。

フランドル

今から10年くらい前に一度だけ観たんだけど、「よく分からない映画」というのが正直な感想でした。

なんというか、ヒロインの思考と存在意義が謎過ぎて。


基本的に、戦場での「あるある」事例の総集編のようなお話なんだけど、その一方でヒロインが、主人公、他の男その1、他の男その2、また主人公と、次々と(しかも淡々と)関係を持っていくシーンが挿入されるんです。


ヒロインはどうも他の男その1が好きなようで、彼が戦場で〇〇だこと(伏字の意味が…)に号泣したりするんだけど、その割に主人公とその1が戦場に行ってる間、他の男その2とも関係持っちゃったりとよく分からないことに。


性に奔放なのは分かるんだけど、ヒロインの表情が終始ほとんど無表情だし、セリフも無いもんだから彼女のバックボーンが見えてこなくて。

それに行為中ですら無表情だったので、決して彼女はそれを愉しんでるわけじゃない様子。

そのため、彼女が奔放なのは過去のトラウマが原因なのか、それとも寂しいと人肌恋しくなるタイプなのか、全く分かりませんでした。


でも今思い返してみると、彼女はもしかしたら本当にバックボーンが用意されていなかったのかもしれない。

上で述べた「戦場の『あるある』事例の総集編」が主人公達複数人が演じたものなら、ヒロインは「戦場の恋人を待つ女の『あるある』事例の総集編」を一人で全て演じさせられたから、複数人の感情が混ざってしまって、結果的に一貫性がなくなったのかも。

そして、それは監督の意図したことじゃないかな。

(もしくは「男達の苦しみを癒す慈悲の天使」を表現した可能性も考えられるけど)



…と思いながら「フランドル」を検索してみたら、あらすじに「バルブ(ヒロインの名前)は日に日に精神のバランスを失っていく……。」てあった。

あれ?精神のバランス失うらしき描写あった?もしかして私忘れてる?