悪い大王に攫われたお姫様を勇者が助けに行く。
この設定なら一昔どころか二昔前でも「古~」と言われかねません。
が。
主人公はきゅうり、お供は柿、お姫様はトマト、悪い大王はかぼちゃ。
という、登場人物(?)がほぼ野菜と果物であるという世界観は、そうそうないと思います。
きゅうりや柿やトマトが大好きな人にはたまらない設定ですね。(そうか?)
もちろんキャラクターというか、種類はこれだけではありません。ピーナッツ、桃、なすびなど、まだまだたくさんのお野菜や果物が出演しています。
あ、たった一人ですが、ちゃんと人間様だって出演してるんですよ。
お野菜の天敵役で。
このゲームは基本的にはアドベンチャーなんですが、人間様を筆頭とした恐るべき敵と戦って勝たなければなりません。
ジャンケンで。
「あっち向いてほい」で。
剣を持ってるくせして何故ジャンケン勝負なんだと疑問が残りますが、かーなーり運任せなシステムなので(多分法則性はあるんでしょうが)ある意味普通のアドベンチャーよりも緊迫感のある戦闘が楽しめます。
とまあ、大まかなゲーム内容はこんな感じですが…。
このゲーム、まわりに知っている人が少な過ぎて、オフラインの場で語り合ったことなどほとんどありません。
小学生の頃、一緒にこのゲームに熱中していた友人にさえ「え?そんなのあったっけ」と言われてしまい、一時期はあのゲームって幼き頃の自分の妄想だったんじゃないかと本気で疑ってました。いやホントに。
ところでこのゲームは、MOTHERにハマった人なら楽しめるんじゃないかなと思います。
なんか似てるんです。世界観というか、雰囲気が。
背伸びせずに、ゲーム性での快適さを損なわないストーリー、会話やナレーションの個性ある台詞回し、電子音にしては不快でない音楽、目に優しそうな(笑)単調な色合いのグラフィックなど、きっとプレイしているとMOTHERを髣髴とさせると思います。
なのでオススメ。
余談ですが、10年ほど前にiアプリでリメイク版が出ていて、もちろん即遊んでいたのですが、パケット代がかさんで泣く泣く中断。
あのアプリ版を家庭機で遊びたいなー。